狗的使用例
犬の口腔内メラノーマを長期にコントロールした使用例
口腔内メラノーマの使用例(ラブラドール・レトリーバー)
治療経過の概要
口腔内メラノーマは非常に悪性度が高く、手術をしても再発率が高い悪性腫瘍です。
レトリーバーに多く発生し、抗癌剤もほとんど効果が期待できないため予後の悪い疾患です。
※今回の使用例もラブラドール・レトリーバーに発生した口腔内のメラノーマです。
そのような背景と飼い主様の「下顎を切除したくない」というご希望があり、外科切除しない治療法を計画。
温熱治療器により腫瘍を焼灼し、ルペオール、樹状細胞療法、サプリメントを併せ、長期間コントロールしている症例の報告をいただきました。
詳細はPDFファイルをご参照ください。
※この症例報告は獣医科向けの情報誌「CAP」にも掲載されています。
情報提供:かも動物病院(東広島市)
口腔メラノーマについて
口腔メラノーマは進行の速いものが多く、通常のがん治療を施しても予後は不良です。
根治治療としての外科切除は侵襲性が大きく、多くの場合は顎の一部もしくは大部分を失うために外観の変化を伴います。
姑息手術として腫瘍のみを切除する場合は、再発の可能性がとても高くなります。
放射線が有効との情報もありますが、一時的なコントロールにとどまることも少なくありません。
抗がん剤治療はあまり良い反応は得られず、副作用ダメージが治療メリットを上回ってしまうこともあります。
メラノーマ(悪性黒色腫)については、こちらのページをご覧ください。
かも動物病院の取り組み
かも動物病院(東広島市)の伊藤先生は、代替療法による口腔メラノーマ治療症例を報告しています。
代替療法は一般的ながん治療と異なり、動物にかける負担が極めて少なくて済むという特長があります。このメリットおかげで、同時に複数の代替療法を実施することができ、個々の症例にあわせた自由度の高い治療方法の設計が可能となります。
がんは高齢犬に多いため、できるだけ体に負担をかけない治療が望まれます。負担の大きな手術や抗がん剤治療に代わる治療、すなわち代替療法に注目が集まっています。
この口腔メラノーマの症例は、以下の複数の代替療法による積極的治療で、既存の切除手術に劣らない結果を出しています。
- 樹状細胞療法
- 温熱療法(焼灼治療)
- ルペオール
- コルディM